ママ友いじめから知った人生で大切なこと
私の体験が少しの希望になることを願って
3歳まで

1.新興住宅地にマイホームを建て、夢いっぱいのスタートだった

 

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新米夫婦はマイホームを建てたい

「ここ、いいんじゃない?!」

私たち夫婦はマイホームを建てようと、あちこちの土地をみてまわっていた。
そこは新規分譲地で、スーパーやホームセンターも近く、駅やバス停もそこそこの距離で住みやすそうに感じた。

なにより分譲地にぽつりぽつりと並ぶ新築のお家がお洒落で、私たちもここに建てたいと思った。

秋から冬へと空気が冷え込む季節、首元を吹き抜ける風がちょっとひんやりしていて、わくわくと高揚した心に丁度良かった。

お隣さんはどんな人?

土地が決まればあとはトントン拍子で、ハウスメーカーさんと相談しながらデザインを決め、すぐ着工となった。

「工事でご迷惑をかけるかもしれないので」と、先にお家を建てて住んでいるご近所さんへご挨拶に行った。

どの方もにこやかに対応してくださって、一安心だった。

これから何十年も住むことになるので、気になっていたお隣さん。

我が家のお隣の片方はちょうど建設中でご挨拶できなかったけど、反対側のお隣さんには会うことができた。

歳は同じくらい、雑貨屋さんの店員さんを思わせるナチュラルでオーガニックな雰囲気の可愛らしい奥様だった。

「お隣に建てることになりました、峰岸です。どうぞ宜しくお願いします。」

これから長いお付き合いになるのだと思い、ドキドキしながらも柔らかい笑みを向けてみた。
お隣の三津屋さんも微笑み返してくれたので、ちょっと嬉しくなった。

新生活、はじめる!

順調に工事はすすみ、数カ月でお家が完成した。
私たちはピカピカの新居が嬉しくて、文字通り「舞い上がっている」という状態だった。

でもいいよね、一生に一度あるかないかの大イベントだもん、キャッキャしちゃう!

引っ越しも無事完了し、私たちは新居にて新生活をはじめることになった。
不思議なもので、掃除も洗濯もご飯を作るのも、庭の草をむしるのも、なんでも楽しい。

ザ・新築効果なのかな??
「建てて良かったね!」とほぼ毎日のように言って感動していた。

引っ越ししてから数カ月、部屋の家具もそろって荷物もだいたい片付いた頃。
私は具合が悪くなった。

産婦人科へGO

「なんか、き、気持ちが悪い・・・。」

食事をしたいけど、食べようと思うと気持ち悪い、食べたら食べたで気持ち悪い。
私はお腹が強いから、こんなことめったにないのに、なんだろう。
あれ、これはもしや!?

 

そう、私は子どもを授かったのでした。

 

産婦人科へは、出産までのあいだ定期的に通うことになった。
幸い車で10分ほどの距離になので、もしもの時も安心できそうだなと思った。

今日は定期健診の日で、受付をしたあと待合室で座っていた。

目の前には熱帯魚の水槽が置いてあり、お魚がヒラヒラと色鮮やかでとっても綺麗。
よくみてみると、中には体が透明で骨が丸見えのお魚もいた!

水槽の上の方に魚の説明が貼ってあるので確認してみる。
(ふむふむ、グラスキャットっていうんだ・・・。面白い~)

お魚から目を離し顔をあげると、水槽の向こうに見たことのある顔が見えた。
ん、この方はもしかして・・・と思った瞬間、その人と目が合った。

こんな所で会うなんて

間違いない、お隣の三津屋さんだ!
あちらも私が分かったようだ。

どちらからともなく、「お隣の・・・」という声がでる。
ほとんど同時に同じことを言ったので、お互いに笑ってしまった。

(三津屋さんはどうして産婦人科にいるのかな、もしかして私と同じで妊娠?それとも何か心配な症状でも?
うーん、これってどうやって話を進めたらいいのかな??
聞くべきか聞かざるべきか、それとも何か無難な話がいいのか?)

そんな考えがパパっと頭をよぎっていたら、三津屋さんのほうから切り出してくれた。

「実は今日、定期健診に来てたんです。もしかして、峰岸さんも・・・だったりします?」
「そうなんですね、おめでとうございます!・・・実は私もなんです。」

普段、普通に生活していると接点もなく、なかなかお会いすることもないので久々の再会だった。

まさかのまさか

産婦人科でばったり会うという偶然と、同じ時期に妊娠したという偶然に、私たちは少し気分が高揚したんだと思う。

三津屋さんとは挨拶くらいしかしたことなっかったけど、この時初めて挨拶以上の会話をした。

赤ちゃんは順調ですか?という話からはじまり、最近の様子など。
出産予定日の話になり、お互いに予定日を聞いて驚いた。

なんと予定日は三津屋さんと数カ月違いで、お腹の子供たちは同じ学年になることがわかったのだ!

「すごい偶然ですね!」

「一緒に学校通うかもしれないですよね?!」

「お互い子どもが同じ性別だったら、もっとすごいですね!」

お隣のお子さんが同じ学年。
私も子供の頃、近所の子たちとよく遊んだっけ。

そうこうしているうちに、私が診察に呼ばれたため「また今度」となった。

「親子共々、どうぞ宜しくお願いします。」

お互いにそう言って、にこやかにお辞儀をして解散した。

再び話が弾む

三津屋さんと次に会ったのは、朝のゴミステーションだった。
あれから産婦人科の定期健診で会うことはなかったので、数カ月ぶりだった。

私よりも三津屋さんの方が予定日がはやいので、よく見るとすでにお腹がふっくらしていた。

もう少ししたら出産のためにご実家に里帰りするそうで、しばらくこちらにはいないと言っていた。

次に会うときは赤ちゃんを抱いているかな?

「すごく楽しみです、元気な赤ちゃんを産んでくださいね!」
「ありがとうございます、峰岸さんも体に気を付けてくださいね。」

じゃあ、また・・・となった時、三津屋さんが「あ、そうだ!」と私を呼び止めた。

「赤ちゃんの性別が分かったの、たぶん女の子だって。峰岸さんは、もう性別わかりました?」
「え、本当ですか?! まだ決定ではないですが、うちも多分女の子だろうって言われました。」

そこでまた、すごい偶然だね!となってゴミステーションの前で話し込んでしまった。

出産したら子供同士を会わてみようねとか、大きくなったら一緒に遊ばせようねとか、小学校も一緒に通えるね、などなど楽しい未来にお互い夢が膨らんでいた。

安定の妊婦生活

私の妊婦生活は順調そのもので、お腹がすいて食べてしまい、それが体重に反映されるのが唯一の悩みだった。

検診にいくとお腹の赤ちゃんの心音を聞いたりするのだけど、うちの子は検診の度にこう言われた。

「ふふ、今日もよく寝てますね~」

心音の様子で、お腹の中で寝てるか起きてるかわかるのだそうだ。

何となく感じていたことだけど、この子は穏やかで落ち着いた感じの子のようだ。
それでもって多分健康志向。
だって、ジャンクフードを食べると気持ち悪くなって、リンゴやイチゴを食べるとお腹で嬉しそうに動くんだもん。

そうこうしているうちに予定日が近づいてきた。

 

と思っていたら、予定日を過ぎた・・・。

 

やはりな。
何となく、この子はゆっくり出てくる気なんじゃないかと思ってた!

結局、病院で「これ以上遅くなったら促進剤を使います」というリミットの前日にやっと陣痛がきた。

希望にあふれたスタート

お腹が痛いけど陣痛だと思わなかった、のんきなワタシ。
病院に行ったら、数時間で出産となった。

出産の感想は、とにかく「痛い」「やばい」「叫ぶ」でしょうか。

あとは出血が多かったようで、ちょっと意識がもうろうとして、産まれて感動!涙どばー!とかしている余裕がなかったです。

もうヘロヘロで!!

でも、ちらっとみたら私のかわりに旦那が涙どばー!してた(笑)

マイホームも建て、赤ちゃんも無事産まれて、私たち新米夫婦は希望に満ちあふれておりました。