ママ友いじめから知った人生で大切なこと
私の体験が少しの希望になることを願って
幼稚園

32.クラスの親睦会も呼ばれない。周りは見て見ぬふりをした

 

年中さんの3月。

今日はこの学年で行われる最後の授業参観だ。

 

授業参観のあとに年長さんにむけてクラス替え発表があり、次年度の役員も発表される。

私は今日で役員の責務から解放されるのだ。

 

今年は役員を頼まれ必死で取り組んできたものの、最後はとんでもないゴタゴタに遭遇してしまった。

 

正直に言えば、幼稚園に顔をだすのが・・・嫌だった。

山辺さんの目を恐れて、誰も近づいてこない。

ママ達に避けられてしまう。

 

1人でいるのは特に苦痛じゃない。

だけど、これまで仲が良かった人にまで避けられるのは傷つく。

山辺さんの言い分を信じて睨みつけてくる人は、疲れる。

 

もう山辺さんに媚びへつらう人を見たくないし、空気を読んで合わせてる人も信用できない。

腹の底に積もっていく、虚しさと怒りと悲しみ。

 

山辺さんのいいように進むばかりで、私達には事を明らかにするチャンスすらない。

はやくこんな事終わればいいのに。

 

年長さんになってクラス替えがあれば、また変わるんじゃないか。

少しはもとに戻るんじゃないか、私はそんな期待をしていた。

 

そしてクラス替えが発表された。

 

私も斎藤さんも、山辺さんとは別のクラスになった。

だから。

ちょっとは良くなるんじゃないかと思ってた。

 

だけど、なんだか雲行きが怪しい。

 

それは・・・。

 

なんと山辺さんは、親しい人たちを連れて年長さんの役員に立候補していたのだ。

 

うちのクラスの役員は、山辺さんといつも一緒にいる坂東さん。

それと、樺沢さんだった。

 

樺沢さんには見覚えがあった。

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入園式、あの時私の隣に座っていた。

ひらりと手をつないでいた男の子の、ママさんだった。

 

隣のクラスの役員は、山辺さんと新井さん。

新井さんは初のランチ会で偶然隣になったママさん。

 

(新井さんの初登場はこちら)

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その4人の顔ぶれをみて思った。

山辺さんと坂東さんが仲良しなのは知ってた。

だけど、新井さんと樺沢さんも、一緒に役員をやるくらい仲が良かったらしい。

 

私は新井さんと樺沢さんには良いイメージを抱いていたので。

山辺さんと仲良さそうにしているのを見て、少し残念に思った。

役員の卑劣な策略

4月初の授業参観で、年長の教室前に向かうと。

廊下のところで山辺さんと坂東さんがA4くらいのボードを持って、なにやら書き込んでいた。

 

ママさんに何か質問をして、それをボードにメモしている。

 

(一体何をしてるんだろう?)

そう思ってみていたら、私の視線を感じたのか背中を向けていなくなってしまった。

 

その様子は、授業参観が始まる前と、終わった後に行われていて。

わかる範囲で、10人くらいのママさんに声をかけていた。

 

結局帰る寸前になっても、私が声をかけられることはなかった。

勇気を振り絞る

なんだかこのまま帰ると良くない気がする。

なので思い切って、ボードを持っている山辺さんと坂東さんに声をかけてみた。

 

「こんにちは、何かのアンケートですか?」

「・・・・・。そういうのじゃないけど。」

「私も何か協力できますか?」

 

「・・・峰岸さんには関係ないから。」

 

その言い方には、明らかな拒絶が含まれていた。

 

そしてまた私に背を向けて、二人はその場からいなくなってしまった。

 

山辺さんと坂東さんは役員だから。

だから役員関係の何かかな、って思ったんだけど。

違ったらしい。

 

何をしているのかは全然分からなかった。

でも「関係ないから」と言われてしまったので、これ以上できることはない。

その日は釈然としない気持ちを抱えたまま、家に帰るしかなかった。

親睦会は行われない?

前年度に役員をやっていたせいか、幼稚園の行事に詳しくなっていた。

もうすぐ5月。

そろそろ親睦会ということで、ランチ会もしくは飲み会のお便りがくる頃だ。

 

 

・・・ところが5月の終わりになっても、親睦会のお便りはこなかった。

 

あれほど張り切って飲み会を開いた、山辺さんと坂東さんが役員だから。

何かしら企画すると思ってたのに。

 

それに今年は年長さん。

幼稚園最後の学年なのに、何もないってあるのかな??

 

そこである可能性に気付く。

もしかしてウチにだけお便りを入れ忘れたとか?

それか、ひらりがどこかで落としてきたとか?

 

そこで斎藤さんにメールしてみる。

「こんにちは、親睦会のおたよりってもう来てましたか?」

 

すると。

「いえ、来てないです。私も変だなって思ってたんですけど、どうしたんでしょうね?」

 

そうか。

斎藤さんのところにも届いてないってことは、お便りはだしてないんだね。

 

今年は親睦会をしないのかな?

別になきゃないでいいけど。

変だなと感じながらも、6月の授業参観がやってきた。

周りは気付かないふり

6月の授業参観に行くと、教室の雰囲気は華やいでいた。

今まで1人か2人でいることの多かった物静かなママさんも、数人のグループでお喋りをしている。

 

私と斎藤さんは、避けられてるとか睨まれるというよりは。

透明人間になったようだった。

 

誰の視界にも入ってない。

存在していることを忘れられていると感じた。

 

それくらいクラスの雰囲気は一変していた。

 

私たちが入る余地のない、数人ずつのママグループが出来上がって、それぞれがはしゃいでいた。

親子でプレイランド

変だなと思いながら様子を伺っていたら、声の大きなママさんの話が耳に入ってきた。

「この前のプレイランド、良かったよね!すっごい楽しかった~」

「私も子供も久しぶりに遊んじゃったよ~!」

 

ん?

プレイランド?

 

それってどこかの施設だったかな?

噴水とか小川とかアスレチックとか、空気で膨らませた大きな遊具「エア遊具」もある、あそこの大きな公園みたいなところ?

 

すると他のママグループからもプレイランドの話が漏れ聞こえてきた。

「エア遊具っていうの?あれは子ども喜ぶよね!」

「うちの子と何度も一緒に入ってたね(笑)」

 

どういうこと?

あっちのママ達も、こっちのママ達も、プレイランドに親子で行ったの?

 

子ども達のなかにも、プレイランドの話をしている子がチラホラいた。

 

私と斎藤さんは目を合わせた。

お互いなんとも言えない顔をしていた。

 

・・・・やられた。

 

ここまでくれば、もう分かる。

親子でプレイランドに行ったのだ。

この年長の親子、みんなで。

 

私達を除外して・・・ね。

 

おかしいと思った人はいなかったのかなぁ?

私たちのことを避けてるし、そんなのどうでもよかった?

自分達だけ無事なら、自分達だけ楽しければ、それで良いんだね?

仲間外れのうまいやり方

クラス替えで、母達の嫌な空気が和らぐんじゃないかと期待してた。

でも違った。

状況は前より悪化した。

 

山辺さんと坂東さんが4月になにかやっていたのは、これだったんだ。

プレイランドでの親睦会に参加できるかどうか、相手の都合も含めて聞いてまわっていたのだろう。

 

役員の立場を利用して仲間から外すなんて、本当にひどいと思う。

みんなのための役員のはずなのに、よくこんなことができるなって思う。

 

だけど。

仲間外れにしたいなら、上手なやりかただよね。

 

自分たちが外したい人には声をかけない。

事実はそうでも、「○○さんは欠席です。」と言えば誰も疑問に思わない。

 

私達を除外したイベントを行ってしまえば、自ずと会話からも除外されてしまう。

だって同じ体験をしてないから、混ざりようがない。

 

無理にママ達の輪に入ろうとしても、すでに避けられているからパッと散るように人がいなくなる。

 

だから・・・。

 

「私たちは呼ばれもしませんでした」

その事実を明かすことすらできない。

 

大っぴらに騒げば、陰口に油を注ぐだけ。

 

また唇を噛んで耐えるしかなかった。

 

周りのママさん達は、私達を除外することに何の抵抗もなくなっていた。

話をしないことも、視界に入れない事も普通になっていた。

 

おかしいなと、薄っすら感づいている人もいるだろう。

だけど自分から安全地帯をでる人はいない。

 

こんな時、空気を読むママ達は気付かないふりをするだけだ。

そうすれば罪悪感を感じずに済むだろうから。

これ以上迷惑をかけられない

ここまで話すと、気になる方もいるだろう。

役員主催の飲み会に来てくれた「祝さん」と「増山さん」はどうしてるの?と。

 

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残念ながら。

祝さんと増山さんは、あの飲み会のあと少し立場が悪くなってしまった。

 

山辺さんと坂東さんに睨まれてしまったのだ。

 

そんなの承知の上で来てくれた2人だったけど、それをみて私たちは心が痛んだ。

だから敢えて「祝さん・増山さん」に、これ以上近づかないようにした。

 

飲み会に来てくれたことが嬉しかったから。

その気持ちがありがたかったから。

事実を知ってくれただけで救われたから。

 

だからこれ以上迷惑をかけるわけにはいかない。

私達の巻き添えで、「祝さん・増山さん」を辛い目にあわせたくない。

 

あれ以来、祝さん・増山さんから連絡がくることもなかった。

このまま距離を縮めないことがお互いのためだろう。

 

4月に山辺さんがボードを持ってコソコソ何をやってたか。

祝さんか増山さんに聞けば教えてくれたと思うが、聞かなかった。

 

「峰岸さんには関係ない。」とまで言われてたし。

 

親睦会のお便りが来てない件を訪ねれば、お便りはないけどプレイランドに行く企画はあると教えてくれたかもしれない。

 

だけどこちらからコンタクトをとることをしなかった。

もしまたこれが原因で、相手の立場を悪くしてしまったら悲しいから。

 

いじめは本当にいやらしい。

人の心と人間関係をたやすく引き裂いてゆく。

 

私がこうまでされるような事をしましたか、と思う。

 

山辺さんに聞けば「した!あんたが悪い」というのだろう。

だっていじめの本当の理由なんて・・・。

気に食わない、そんな程度。

 

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こういう事をする人の心理は。

いつだって、くだらないのだから。

 

そして山辺さん以外の人に聞けば、多くの人は「特に悪い事はしてない」と答えるんじゃないかな。

 

そこで、あれっと思う。

 

問題はそこなのか?

 

悪い事をしたか、してないか、じゃないよね。

 

悪かろうが悪くなかろうが、いじめをやるのが間違いなんじゃない?

 

人間なんだもん、大人なんだもん。

いじめなんて行為に走る前に、できることがあったはずじゃない?