ママ友いじめから知った人生で大切なこと
私の体験が少しの希望になることを願って
小学1年

44.練習&準備の成果あり。学校生活に順調になじんでいった

 

桃亜ちゃんの通学の件で、時任さん(他数名ママ)と三津屋さんの間でそんなやり取りがあったなんて、全く知らない私。

これまで通り、通学のサポートと仕事と家事に追われていた。

 

毎朝の通学の付き添いも。

交通量の多い道路を渡る所までにして、最近は子ども達に任せるようにしていた。

 

風華ちゃん、美鈴ちゃん、ひらりは、3年間園バスで通学してきたこともあり、気心の知れた仲だった。

ちょっとしたことでプリプリすることもあれば、すぐ仲直りして笑ってたり。

 

3人という人数なので、2対1になってしまうことはあったけど。

その組み合わせが毎回違っていて、いつも同じ子が1人になったりはしない。

そういうところが良い感じの3人組だった。

 

最近は朝学習であさがおの観察と水やりがあるそうで、3人は早めに登校している。

自分のあさがおについて、お互いに話していた。

 

どうやらまだ芽が出てないのはひらりだけだったようで、軽くショックをうけていた姿に笑ってしまった。

 

どうやったら芽がでるか、風華ちゃんと美鈴ちゃんにアドバイスをもらったひらり。

「あさがおに水をあげるとき『芽をだしてね』って話しかけると良いんだって」と真剣に言っていた。

うんうん、植物に話しかけると良いって、ママも聞いたことあるな(笑)

早くあさがおの芽が出るといいね!

 

互いの家を行き来する

一年生は小学校から集団下校で帰ってくる。

人目が少ない時間帯だし、解散場所から我が家までは距離がある。

まだまだ子どもだけで帰宅するには危ないので、私はぞうさん公園にお迎えに行っていた。

 

はじめはお迎えのママさん達が集まって待っていたけど、だんだんと人数が減っていた。

ぞうさん公園よりももっと手前、家の付近で待つママさんもいたし、ぞうさん公園に近いママさんはすでに来なくなっていた。

 

幼稚園バスのお迎えと時間がかぶらない時、ごくたまに荘詩くんを連れて細貝さんもぞうさん公園にくる。

それ以外の日は私とひらりが美鈴ちゃんを家まで送っていた。

 

家の玄関まで送ってしまうと美鈴ちゃんママに気を遣わせてしまうので。

細貝家の数件手前でバイバイして、美鈴ちゃんが家に入るまでを見届けていた。

 

美鈴ちゃんは家に入るまで、何度も私とひらりを振り返り手を振ってくれる。

「また明日ねーー!」

「うん、また明日ねー、バイバイー!」

お互い大きな声でそう言い、笑顔で飛び跳ねながらバイバイする。

美鈴ちゃんとひらりはクラスが違うけど、とても仲良さそうにしていた。

放課後に遊ぶ約束

ぞうさん公園までお迎えに行っていると、だんだんと近くに住んでいる子がわかるようになった。

その中でも特に家が近かったのは、麻未ちゃんというひらりと同じクラスの女の子だった。

 

最近は、麻未ちゃん、美鈴ちゃん、ひらり、の3人になることも多い。

 

お互いに習い事があるので、週に2~3回だけど。

お互いの家を行き来して遊ぶようになっていた。

 

日によって違うけど、3人で遊ぶこともあれば2人で遊ぶこともある。

 

子ども達は帰り道で約束してくるので、その時になるまで予定がわからない。

 

私は子ども達が喜びそうなおやつを買いだめするようになった。

だって、いつ遊びにいくor遊びにくるか、よめないから。

 

遊びに来てくれたら、楽しんでいってもらいたいし。

遊びに行くのなら、手土産は持たせないと!

 

幼稚園の頃はさすがに親同伴じゃないと遊びにいけなかったので、こんな頻繁に互いの家を行き来することはなかった。

何はともあれ、お友達も増えて毎日楽しそうにしているのが、本当に嬉しかったしありがたかった。

1年生らしいお付き合い

1年生とはいえ、毎日宿題がでる。

お互いの家を行き来して遊ぶのはいいけど、やることはちゃんとやりましょう。

ってことで。

 

「宿題を終わらせてから遊びましょう」というのが私達のお約束になった。

 

ひらりが遊びに行くときは必ず宿題を持っていくし、誰かが遊びに来たときはウチのリビングで宿題を終わらせてから遊ぶ。

まだ1年生なので内容も難しくないし、時間もかからない。

こうやって毎日決まった時間取り組んでいけば、勉強をする習慣がついて良さそうだなって思った。

 

宿題が終わってそのまま家で遊ぶこともあれば、外に行くこともある。

子ども同士毎回アイデアを出し合って、楽しい時間を過ごしていた。

 

帰りは17時か17時半とあらかじめ時間を決めていて。

その時間になるとママかおばあちゃんがお迎えに来て一緒に帰る。

たとえご近所とはいっても、夕方一年生を1人にするわけにはいかないから。

 

こんなふうに私達は、健全で1年生らしいお付き合いをしていた。

 

だから気が付かなかった。

そんな私達を、隣家からじっと観察していた三津屋さんの目を。

 

我が家にどこの誰が遊びにきているのか、どんなママさんとお付き合いがあるのか。

それを見ている三津屋さんの視線に。

私は気付いていなかった。

 

仲良くなったママさん

ご近所ではないけれど、同じクラスで仲良くなったママさんがいた。

ひらりの後ろの席で「村瀬万理華ちゃん」という女の子の、ママさん。

 

入学式の時。

席が後ろだったこともあり、「宜しくお願いします」と村瀬さんに声をかけられた。

 

万理華ちゃんは内気なタイプで人と話すのが苦手だそう。

ママさんは小学校でなかなかお友達ができないんじゃないかと心配しているようだった。

 

みんな別々の幼稚園・保育園からきているし、初対面の人がほとんど。

ママさんのその不安わかる、私も同じだな。

 

わが子に友達ができて、楽しく学校生活をおくれたらいいなぁって思うよね。

 

村瀬さんとお話をしていると、家の方向が一緒だということも分かった。

ご近所とまではいかないけど、近隣地区にお住まい。

もしかしたら、朝の通学で万理華ちゃんに会うこともあるかもね。

連絡先を交換

1年生で初めての授業参観のとき。

村瀬さんは明るい顔で教室にやってきた。

 

万理華ちゃんの学校生活を心配していたようだけど、ちゃんとお友達もできて安心して通えているそうだ。

もちろんひらりとも仲良くしているそうで、私もありがたかった。

 

授業参観が終わって、子ども達が帰りの支度をしていると。

村瀬さんから「連絡先を教えてもらえませんか?」と言われた。

 

実は万理華ちゃん、帰りの支度に気を取られて連絡帳を書き忘れるらしい。

それで困ることがよくあるので、その時はひらりに内容を教えてもらってもいいですか、との事だった。

 

ひらりも忘れることがあるかもしれないし、字が汚くて解読できないかも、それでも良ければと快諾した。

 

困ったときはお互い様。

ひらりがお役にたてるなら、母としても嬉しい。

 

それからというもの、たまに村瀬さんから電話がくるようになった。

万理華ちゃんが慌てて書いた連絡帳が全く読めない時や、すっかり書き忘れた時。

ひらりの字も汚くて解読が難しいんだけど、お互いに推理しながら連絡帳を確認した。

 

村瀬さんはお仕事をしているので、万理華ちゃんは学童へいく。

だから放課後一緒に帰ってくるとか、一緒に遊ぶとかはできないけど。

今度時間を作って、ぞうさん公園で遊べたらいいですね、なんて話をする間柄になっていた。

 

順調なスタート

ひらりは楽しそうに学校に通っている。

行きたくないとか、嫌だとかも言わない。

 

はじめはやっぱり。

お友達ができるかとか、学校になじめるかとか、色々心配したけど。

 

幼稚園で一緒だったお仲間もいるし、新しいお友達もできて、充実した日々を過ごしていた。

 

幼稚園で色々準備させてもらったのも良かったんだと思う。

学習面だけでなく、生活面も。

すんなり小学校の生活に慣れることができて、本当にありがたく思った。

学校生活に慣れる

授業参観をみて驚いたことがひとつ。

それは、ひらりが授業中「はいっ!」と言ってビシッと手をあげること。

 

あれぇ、ひらりってそういうキャラだった?

 

授業に積極的に参加して、意欲的に勉強していた。

自分の考えをまとめたり、意見を言うこともできるようになっていた。

 

学校のテストを持って帰ってくるけど、100点じゃないのも多い。

ケアレスミスというか、細かい所をちゃんと見てないので、バツをもらってくる。

 

だから授業中のそんなひらりを想像していなかった。

もっとこう。

ぼんやり授業受けてると思ってたよ(笑)

 

そういえば、と思い出す。

私もそんな子どもだったかも。

 

授業に熱心で。

だけどおっちょこっちょいだったから、テストは100点じゃない。

 

何はともあれ。

すっかり学校生活になじんだ様子のひらりを、私は頼もしく思っていた。