ママ友いじめから知った人生で大切なこと
私の体験が少しの希望になることを願って
幼稚園

18.いざ入園!距離感を保って節度のあるママ友付き合いを

 

季節は春。
桜は丁度見頃、今日を祝うかのようにきれいに咲いている。

「う~ん、いい天気。晴れて良かったね!」

手をつなぎながら、ひらりに微笑みかける。

 

これまで幼稚園に行くことを楽しみにしていたひらりだったが、いざ入園となったら不安そうにし始めた。

 

緊張なのかと思ったらそうではなく「ママと一緒がいい・・・」だそうで。

これまであんなに準備して頑張ってきたのに、何をいまさら(笑)

 

今頃になってやっと、幼稚園に行っている間はママと一緒じゃないと気が付いたらしい。

そういうところが、やっぱりまだ3歳なんだよね。
揺れる3歳児心がかわいらしい。

 

今日はひらりの入園式。

 

こうなってみると、ひらりを産んだのが昨日のことのようにも思える。

(あっという間だったなぁ。)

 

と、そんな感慨にふける私の横で、夫はカメラを構えひらりを激写している。

一気に現実に引き戻された気分だけど、まあいいか。

「入園式」という看板の前で記念撮影をして、私たち家族は会場へむかった。

幼稚園の入園式

入園式用に飾り付けられた幼稚園の大ホール。
紅白の垂れ幕が、なんだかなつかしい。

ひらりは紙でできたお花と、飾りの風船に気を取られている。

 

どこに座ればいいかと思っていたら、来た順に奥からつめて座ってくださいとのこと。

保護者と園児の席は別だそうだ。

 

ひらりを先に座らせようと、園児席に移動する。

 

席に行くとすでに数人の子どもがキョロキョロしながら座っていた。

同じ制服を着た子が座っているので、ひらりもここに座るんだと分かったようだ。

ママ達はあっちでビデオ撮りながらみてるね、といって園児席を離れた。

なかなかフリーダム

今朝から「ママと一緒がいい」ブームがきていたので、ひらりは園児席から何度も振り返ってこちらを見ている。

入園式の間、ちゃんと座っていられるか心配になってきた。

 

ひらりの両隣は男の子だった。

何か話しかけられているようだけど、ひらりはちゃんとお返事できてるのかな?

 

そうこうしているうちに大ホールは人で埋まっていき、おごそかに入園式が始まった。

 

園長先生のお話が始まったころ、園児席の誰かが泣き始めた。

すると他の子もつられるようにして泣き始めた。

 

ひらりもいつもと様子が違ってたし、やっぱりみんな不安だったのかな。

幼稚園の先生がサッと動き泣いている園児のフォローに入る。

 

そうこうしているうちにPTA会長の挨拶になった。

すると今度は、席を立ってうろうろする園児が・・・!

 

なんだかハプニングが多くて、お話なんか耳に入ってこない(笑)

 

と思っていたら・・・・。

隣に座っていた男の子に手を引かれて、ひらりが席を立った。

 

(お、おい、ひらり。それはまずいぞ!)

 

大ホールの端に片付けてある滑り台に向かって、2人は手をつないで進んでいく。

オーマイガー!

君たち、フリーダムすぎるぞぉぉ(笑)

思い出ができました

席を立った子がいたので、自分たちも立って良いと判断したようだ。

にしてもなぜ2人で・・・。
しかも今・・・。

 

手をつないだ2人は、滑り台の一歩手前で先生に阻まれた。

席に戻ろうね、と諭されているようだ。

ひらりと男の子は顔を見合わせた後、また手をつないで席に戻っていった。

 

(あっちゃ~~、ひらりやっちゃった(汗))

口元に手を当ててうつむいた瞬間、同じ仕草をする人が隣にいた。

 

そっか、来た順だから。

ひらりの隣なら私たち親も隣同士か。

 

同じ仕草をした隣の席のママさんと目が合う。

お互いにが~い微笑みを浮かべあった。

 

入園式はその後もハプニング続きで、隣の子と押し合いをはじめる園児や、保護者席に走ってくる園児もいた。

そういう訳で、もう入園式のステージ上で何があったかなんてまるで覚えていない(笑)

クラス分け発表

入園式が終わると、すぐさま隣に座っていたママさんに声をかけられた。

「本当に、先ほどはうちの息子がすみませんでした。」

「い、いえ、うちの娘がご迷惑を・・・」

お互いに、先ほどの入園式でわが子が滑り台に行こうとしたことを謝る。

 

ママさんが言うには、気に入った子がいたら声をかけて一緒に遊ぶのが好きな息子さんなんだそうな。

相手がウンというまで誘い続けるそうで、きっと強引に誘ったに違いない、と恥ずかしそうに言っていた。

 

ひらりを気に入ってくれたと言うなら、こちらも悪い気はしないもの。

「子どもって何を考えているか分からなくて面白いですね。」

そう言って笑いあったところで、クラス発表のアナウンスがあった。

 

そのままの流れで先ほどのママさんと一緒に移動する。

ステージの前にホワイトボードがあり、クラスと名前が貼りだしてあった。

 

残念ながら、先ほどのママさんは別のクラスだったようで、その場で会釈をして別れた。

ここで再会

ひらりのクラスは「ぶどう組」だった。

確か園児の教室は2階だったよね。

そう思い階段を上る。

 

ぶどうの絵が下がっている教室へ向かう途中、知ってる顔に遭遇した。

 

私に野木桜幼稚園のことを教えてくれた増山さんだった。

「増山さん、お久しぶりです!うちも野木桜幼稚園にしました。」

「峰岸さん、そうだったんですね。これから宜しくお願いします。」

お互いに挨拶を交わした。

 

入園式だけあってお互いにパパが同伴していた。

なかなかお会いできないので、パパさんにもきちんとご挨拶する。

増山家のパパさんは、ちょっとキリッとしたタイプにみえた。

 

その後パパ同士で挨拶していたので、微笑ましく見守った。

 

風華ちゃんのクラスを聞いてみたら、なんとひらりと一緒だった。

2家族で連れ立って教室へ入った。

 

キョロキョロしているひらりに比べて風華ちゃんは堂々としている。

おそらくお兄ちゃんが幼稚園にいた頃、連れられて一緒に来ていたのだろう。

そんな風華ちゃんが一緒なら頼もしい。

増山家はバス通にすると言っていたので、きっとバスも一緒だろう。

 

「ひらり、風華ちゃんと同じクラスで良かったね!」

そう言って振り返ると、すでにひらりと風華ちゃんは手をつなぎ、教室のおもちゃ置き場に向かっていた。

いよいよスタート

持参していたお道具箱を各自のロッカーにしまうよう指示があったので、先に入れておく。

ロッカーに名前が付いているから場所はすぐにわかった。

 

先生が教室に入ってくると席に着くように言われた。

「みねぎしひらり」と、名前が貼ってある机に座らせる。

 

先生のお話は幼稚園生活での注意事項だった。

インフルエンザの時は来ないようにとか、給食の後に歯磨きをするので自分でできるようにてください、とか。

なかでも「トイレに行きたくなったら、いつ行ってもいいです。行く前に先生に教えてください。」という部分に私は安心した。

 

ひらりはまだ、たまーーにトイレの失敗があるので、気が付いた時にいつでも行っていいなら助かる。

確かにみんなまだ3歳だもんね、いつ行ってもいいというのは当たり前なのかも。

 

担任は、この幼稚園に務めて3年目の笑顔のかわいい若手の先生だった。

ひらりと仲良くしてくれるといいなぁと思いつつ、ひらりがあんまり迷惑かけなきゃいいなぁとも思う。

 

次に保護者が園に来るのは「授業参観」だそうだ。

1カ月後に予定しているので、成長ぶりを見に来てくださいと、先生は言った。

(なるほど、それは楽しみ!)

そんなこんなで、無事に入園式は終わった。

決意して気を引き締める

家に戻って思い返す。

今日の入園式は、ハプニング満載で本当に面白かった。

 

週明けから幼稚園が始まるけど、ひらりはどんな事をしてくるんだろうね?

風華ちゃんとはすでに仲良さそうにしてたし。

楽しく過ごしてくれるといいなぁ。

 

そこで決意を新たにする。

今度は失敗しないぞ、ちゃんと節度のあるお付き合いをするぞと思う。

 

そう、増山さんとのお付き合いについて。

 

これからきっと会う機会も増えるだろう。

家も近いし、クラスも一緒、バスも一緒となれば風華ちゃんとも親密になると思う。

 

だからこそ気を付けよう。

大切に付き合っていきたいからこそ、一線を越えないように。

反省を生かして今度こそ大人の節度あるお付き合いをするのだ。

 

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そう思えば、ご近所ママ友とトラブルになったことも良い勉強だったと受け止められる。

 

その日は家族でもう一度入園式のビデオをみて、あーだこーだ言いながら楽しく笑いあった。

お祝いで用意したお寿司が、とっても美味しかった。

 

ひらり、入園式おつかれさま。

週明けからがんばろうね!