ママ友いじめから知った人生で大切なこと
私の体験が少しの希望になることを願って
幼稚園

31.悪者にされていた…誰も来ない飲み会で事の真相を知る

 

役員主催の飲み会がやってきた。

こっちのほうこそ、本当に「内輪の飲み会」って感じだ。

 

参加者は4人。

そのうち2人は役員なので、来てくれたのは2人。

 

今回予約したお店「フィガロ」さんにも、本当に申し訳ないことをしてしまった。

始めは40人弱の予定だったのに・・・。

実際はその1/10の、4人。

 

予約の内容も二転三転してしまって、ご迷惑をお掛けしてしまった。

それでもフィガロさんは嫌な顔をせず対応してくれた。

とってもありがたかった。

 

これからプライベートでも利用して、恩返ししますっ!

心の中で手を合わせて「フィガロ」さんに感謝を捧げた。

 

予定の時間に、きっちり4人が集まって席に通された。

こんな状況ではあっても、出産してから初の夜間外出。

じわっとテンションがあがった。

 

この人数だし、お互いに知っている同士だから。

堅苦しい自己紹介とか必要ない。

 

そのまま4人でメニューを広げ、あれこれと気になったお料理とお酒を注文した。

こうしてたった4人の、役員主催飲み会がはじまった。

全員に電話をしていた

お酒がすぐ運ばれてきたので、まずは乾杯する。

お料理を待つ間に、祝さんが「・・・それで」と切り出した。

 

「どうしてこんなことになったの?」

 

祝さんが聞きたかったのはまずそれだった。

祝さんは山辺さんの飲み会にも参加していた。

そして、もともと何かおかしいと感じていて、真相を確かめるべくこちらの飲み会にも来てくれたのだ。

 

私と斎藤さんは順序だてて話す。

 

まず、年度が始まってすぐに役員が半分になってしまったこと。

ランチ会の際、飲み会のリクエストがあったこと。

今年は親睦会を2回にしようと決め、10月から動いていたこと。

11月に細貝さんからメールで、山辺さん主催の飲み会に誘われたこと。

11月の時点では山辺さんのほうは日程が確定していなかったこと。

役員でも飲み会を企画していると伝えたこと。

 

と、この辺まで話したあたりで・・・。

祝さんが「え?え?」と言いながら驚いた顔をし始める。

 

どうしたのかな、と思ったら。

祝さんはこう言った。

 

「山辺さんの話と全然違う!」

「ええ??どういうこと?」

「役員さんが、山辺さんの飲み会の話を聞いて企画をかぶせてきた、って言ってるよ。」

「・・・は!?なにそれ、なんでそんな話になってるの?!」

内輪の飲み会は嘘

お料理がきたので、取り分けながら話を進める。

12月になって細貝さんから連絡がきて、山辺さんの飲み会が2月になったと知った。

時期がかぶってしまったので、合同の飲み会にできないか、もしくはこちらをランチ会にする、と提案した。

だけど、山辺さんは「内輪の飲み会だから」役員の方はそのまま進めてください、と言った。

 

そこでもまた、祝さんは「えー?そこも言ってることが違うね。」と言った。

一体どうしてこうなったのか、私達もわからなかったと胸の内をこぼしたら・・・。

 

祝さんはこう言った。

「山辺さんと、坂東さんが手分けして全員に電話してたのは知ってる?」

 

ガーンと後頭部を打たれた気がした。

衝撃の事実だった。

 

知らない!

なんで??

そんなことしてたの??

 

坂東さんは、山辺さんといつも一緒につるんでいるママさんだ。

どこで見かけても2人でいることが多い。

 

その2人が手分けして、クラスの1件1件に電話をし、「私たちの飲み会に参加して」って誘ったそうだ。

全員とはいっても、私と斎藤さんは見事に除外されていたけど。

 

増山さんはもともと日程が合わず、山辺さんの飲み会は早い段階で断っていたそうだ。

 

それでその勧誘の電話をしてたのが12月の冬休み入った頃からで、1月の授業参観ではどうしても連絡がつかなかった人と迷ってる人を直接誘ってたらしい。

 

12月に比べ、1月に届いた出欠連絡が欠席だらけになったのはそのせいか。

1月の授業参観で雰囲気がおかしかったのはそういう事だったのか。

 

するすると謎が解けていく。

 

しかもさ。

聞いたところによると。

参加を迷ってる人には、「あたしの飲み会を断った奴は2度と誘ってやらねーから!」と脅しまでかけていたそうだ。

 

聞いたことのあるフレーズ・・・。

ってか、そんな事までやってたの??

 

ここまでやってたらさ。

内輪の飲み会なんて、全くのウソじゃない。

山辺さんってどうなってるの?

役員は自分のプライドが大事?

お料理が美味しいのでお酒も進む。

お酒も入って舌も軽くなり、ちょっとずつ全容がみえてきた。

 

山辺さんは飲み会で皆の席を回り、こう言っていたそうだ。

「役員さんが飲み会があるのを知って、私達の飲み会に日程をかぶせてきたの。ひどいよね。」

 

どちらの飲み会も2月で参加者としては本当に困った、という意見が出た時は。

「役員は自分たちのプライドが大事だから、あなたたちの都合なんて考えてないんだよ。」

 

役員は高飛車でまわりのことなんか見てないとか、自分たちが満足すればそれでいいとか、夏祭りや運動会も相当手抜きして適当だったとか。

散々な言われようだったようだ。

 

まずもって、なんで山辺さんにそんな風に言われるかわからない。

 

これがもしかして、山辺さんお得意の「悪者に仕立てて叩く」ってやつなの?

私達役員が、どこかで山辺さんの恨みを買ってしまったのかしら?

 

思い当たる節を探す。

 

もしあるとすれば1つ。

 

今回の年中役員は「先生に依頼された」ってところ。

 

山辺さんにしてみたら、今年の年中役員は「先生の信頼を得たママ」というように見えたのかも?

山辺さんは自分に頼んでほしかったのかな?

だから役員でもないのに、あんな役員まがいの飲み会をした?

行事に対して不満を言ってるのもそのせい?

 

「私の方が役員にふさわしかったのよ!」

そう知らしめたいのかなぁ?

 

先生方は「まだ役員をしたことがない人」と言っていたから、私達を優先的に選んだんだと思うんだけど・・・。

 

どちらにしても、山辺さんの心の内はわからない。

だけど私達役員を陥れようとしているのは、はっきりわかった。

再度メールを確認しよう

ここまで話して私は少し不安になった。

もしかして、私が送ったメールが分かりにくくて誤解された、そんな可能性はないかな?

もしかして、私の読解力がなくて、細貝さんからのメール内容を勘違いした、そんな可能性はないかな?

 

もしそうだったら、山辺さんの行動がおかしいとは言えない。

私にも責任が生じるよね。

 

そこで祝さんと増山さんに、私が細貝さんとやり取りしたメールをみてもらうことにした。

 

細貝さんから飲み会に誘われた。

そのあたりから、順番にメールをみせてゆく。

斎藤さんにはメールをCCで送ってあるので、同じものをすでに見ているはずだ。

 

やり取りをみながら、日付を確認しながら。

祝さんは「うわぁ・・・。」という言葉を漏らす。

 

(メールの内容についてはこちら)

29.幼稚園ママの飲み会に誘われる。これがトラブルの元だった 幼稚園での運動会が終わり、季節は秋。 役員主催の親睦会について考えなくてはならない。 親睦会の2回目を行うな...

 

「山辺さん、言ってること全然ちがうじゃん。」

「うん・・・。(涙目)」

 

ところどころ、感想も述べてくれた。

本当に合同にしたら良かったんだよ、そうすれば全部まるく収まったのに。

そうだよ、飲み会を自分達でやりたければ、役員さんの方をランチにしたっていいじゃない。

 

『内輪だけの飲み会だから、こちらのことは気にせず役員主催の飲み会を進めて欲しい』の部分は口に手をあてて驚きながら、音読までしてくれた。

 

そしてメールを最後まで読んだ祝さんは、こう言い放った。

「役員さん達、ハメられたね。」

 

ちゅどーーーーん!

やっぱり、やっぱりそうなりますか。

 

三津屋さんといい、山辺さんといい、なんでこういう人に当たっちゃうんだろう。

何かの呪いでもかかってるのか?!

 

だけどメールを見てもらって安心した。

変な勘違いや、誤解を招く表現はしてないようだ。

なんといっても、山辺さんサイドから「内輪だけの飲み会だから、役員さん達はそのまま進めて欲しい」そう言われてるんだもの。

確かめもせず合わせるママ達

増山さんと祝さん、たった2人だけど。

本当の事情を知る人が増えたことが嬉しかった。

私達役員がどれほど追い詰められて、困っているかも知ってもらえた。

それが救いだった。

 

とても和やかで充実した会になった。

だけど私たちは園児を抱えるママなので、あんまり長居はできない。

別れを惜しみながらも予定時間ぴったりに解散した。

やっぱりハブられ続ける

3月の授業参観。

そこでもやっぱり状況は変わらなかった。

 

目も合わせてもらえない、口もきいてもらえない。

私の近くからはそっと人がいなくなる。

 

みんな山辺さんのいう事を信じているんだろうか。

それとも山辺さんに睨まれて、同じ目にあうのが怖いのだろうか。

 

空気を読んで合わせる。

そうすれば自分は安全地帯にいられる。

ママ達の行動はそんなもんだ。

 

相手がどんな思いをしているかなんて、この人たちには関係ないのだ。

 

私から話しかけて、実際はこうなんです、と打ち明けたらどうかと考えた。

だけど。

 

どれほどの人が耳を傾けてくれるだろうか。

山辺さんに告げ口して、点数を稼ごうとする人もいるんじゃないか。

おかしな話に変換されて、余計に話がこじれるんじゃないか。

 

だって、このママ達は真実を知ろうとしない。

 

私が真実を訴えたって、上手くいくとは思えない。

 

ただただ、唇をかんで耐えるしかなかった。

斎藤さんも同じように耐えている。

そのことが私を励ましてくれた。

 

三津屋さんの件では1人でこの不条理に耐えたけど、今回は斎藤さんと2人だ。

私達は今、同じものを感じている。

 

理不尽さ、不条理さ、憤り、悲しみ・・・。

 

あと少ししたらクラス替えがある。

年長になったら、こんなおかしなこと終わるといいな。

私はそこに希望を持つしかなかった。