ママ友いじめから知った人生で大切なこと
私の体験が少しの希望になることを願って
幼稚園

39.幼稚園ボスママは責任放棄した。有志で協力して乗り越える

 

幼稚園の役員さん達は、ボスママの影響でかなりごたごたしていた。

9月の運動会はなんとかなったものの。

謝恩会の担当も決まってないし、もちろん親睦会も行われない。

今後の行事も雲行きが怪しいようだ。

 

すでに10月。

山辺さんと坂東さんは、いまだ樺沢さんと対立したままだ。

 

しかも幼稚園での取り巻きがいなくなり、居心地が悪くなったせいか。

見かけるたびに機嫌が悪そうだった。

 

様々な事情を知ってしまった幼稚園のママ達は、もうこれ以上山辺さんの策略にはのらないだろう。

山辺さんの言葉にのってしまえば、まわりから自分がどんな目でみられるかが明らかだから。

 

いじめをやらせないためには。

こんなふうに誰も手を貸さなければいい。

 

山辺さんとは一線を引いた大人の付き合いをするようにして。

 

山辺さんのまわりに群れなければいい。

山辺さんの悪口に耳を貸さなければいい。

山辺さんが何を言っても自分で判断すればいい。

 

近づきすぎない、預けすぎない。

自分の心が心地よい範囲で接すればいい。

 

ただそれだけで。

いじめはいじめとして成立しなくなる。

私はその事実をこの目で見ている、そう感じていた。

 

謝恩会どうするの?

年長さんで特に差し迫って問題になっているのは「謝恩会」だ。

本来なら9月には担当者が動き始めていて、会場の予約だなんだってやっている時期。

 

もう10月なのに何も決まってないし何も動いてないので、これは由々しき事態だった。

 

私は去年役員をやっていたので、当時の年長役員さんが謝恩会関係で動いていたのを目の当たりにしている。

本当にこの時期は忙しそうだった。

 

今年は役員じゃないけど。

何も動いてないと聞いて心配になった。

やることがたくさんあったみたいだけど、間に合う?

今年の謝恩会はどうなっちゃうんだろう?

担当者を募る

結局のところ。

ボスママは役員でありながら、謝恩会の件で協力するのを拒否したようだ。

 

そろそろ11月なのに担当者不在では何も進まない。

かと言って。

こんな時期に引き受けてくれる人はいないだろうし、お願いするのも申し訳ない。

 

樺沢さんと新井さんは知恵を絞った。

 

そこで。

少しでも手伝える人を募ることになった。

人数を増やしてみんなで手分けしてやる。

 

そうしてなんとか12人の有志が集まった。

 

通常は6人なので倍の人数。

準備期間は短いけど、人手があるので何とかなりそう。

 

そういう私も。

昨年役員をしていたので、こういったことは免除ではあったけど。

謝恩会のお手伝いをお願いできませんか、と声がかかった。

 

私と斎藤さんが再び幼稚園で安心して過ごせるのは、みんなのおかげ。

だから二つ返事で協力することにした。

 

お世話になった幼稚園。

お世話になったお友達。

お世話になったママさん達。

感謝の気持ちを込めて頑張りたいと思った。

予約もとれずピンチ

謝恩会の記念品や小物類の準備は手分けすればなんとかなるとして。

一番急がなくてはならないのは会場の予約だ。

 

謝恩会は卒園式の後に行われる。

その日にやってしまわないと全員の都合がなかなか合わないからだ。

 

シーズンなので同じ日に卒業式があちこちで行われる。

幼稚園だけでなく、小学校も謝恩会を行うところがある。

 

やはり会場の予約という面で。

11月はだいぶ出遅れているのだ。

 

謝恩会の引継ぎノートをもとに、これまで使ったことのある会場に連絡してみたが、どこもすでに埋まっていた。

 

予算と広さ、お料理、ロケーション。

時間帯はお昼。

そのすべてを満たす会場が今から見つけられるのだろうか。

 

私達、謝恩会有志チームはいきなりピンチに立たされた。

 

皆で相談して候補をいくつかピックアップするも、予算が合わなかったりキャパが足りなかったり。

またはお料理がささやかになってしまったり。

手分けして探すも、なかなか見つからなかった。

 

そんな時。

ふと思い出した。

 

年中の飲み会騒ぎの時にお世話になった「フィガロ」さんを。

 

まずもってロケーションはGood!

キャパも大丈夫そう。

お料理はもちろん美味しい。

 

問題は予約できるかどうか。

予約できたとして、予算と、その予算でどれくらいのお料理がでるか。

 

みんなに提案したところ、電話してみようとなった。

 

ところがフィガロさんは。

ランチ営業があるので貸し切りにはできないと言われてしまった。

 

まあそうですよね・・・。

 

がっくりしょぼーんで、お礼を言って電話を切ろうとしたとき。

フィガロさんから驚きの提案があった。

 

なんとフィガロさん系列のお店がもう1軒あって、そちらなら対応できるそうなのだ!

 

そこは「アステリア」というできたばかりのお店で。

現在夜は普通に営業してるけど、ランチ営業はまだ始めていないそうだ。

今ならそちらを貸し切りにできるとのことだった。

 

希望の光がみえたっ!

 

であれば。

行ったことがないので下見をしなければならない。

アステリアの住所を聞くと、謝恩会メンバーのなかにご近所さんがいた。

彼女に下見に行ってもらうことにした。

 

フィガロさんのようなお洒落なお店で、内装はピカピカ。

キャパも十分だったそうだ。

 

そこで改めて「アステリア」さんを予約させてもらった。

 

アステリアさんのほうも初めての事なので、相談しながらにはなるけど。

飲み物とお料理を含め、こちらの希望している予算に収めてくださるそうだ。

 

本当に、本当に助かった。

ピンチから一転。

予想以上に良い会場を予約することができたのだった。

 

ママ達の微妙な心理

謝恩会有志チームのメンバーをしみじみと眺めてみる。

すると面白い事に気が付いた。

 

山辺さんと同じ小学校になるママさんは、私と斎藤さんと新井さん。

その3人だけだった。

 

あとの9人は山辺さんと一緒にはならない。

 

樺沢さんと新井さんはクラス全員に謝恩会のお手伝いをお願いしたそうなので。

 

この有志メンバーの偏り具合が。

ママたちの微妙な心理をもの語っているなぁと思った。

今後の人間関係

前にも少し触れたが、この地域は小学校が別なら中学も別になる。

で、小学校が一緒だと、もちろん中学も一緒。

 

普通に考えて、小学校が山辺さんと一緒になる人は。

幼稚園を卒園しても9年は一緒に通うことになるのだ。

 

幼稚園での山辺さんの影響力は地に落ちてしまったが、小学校ではまだその力を維持している。

なんといっても子だくさん。

小学校にもすでに10年以上関わっているのだ。

 

謝恩会有志メンバーの、私と斎藤さんと新井さんはすでに山辺さんと揉めたので。

なんの遠慮もなく、なんの躊躇もなく有志として参加した。

 

だけど山辺さんと同じ学校になる他のママさんは。

これからのお付き合いを考えて、控えたんじゃないかなと思う。

 

もちろんお仕事の都合でとか、そもそもPTAに参加したくないとか、あると思う。

 

にしても、クラスの約半分が山辺さんと同じ小学校になる。

その中で3人しか有志がいない、っていうのはやっぱり不自然に感じた。

 

身を守りたい、揉めたくない、賢く立ち回りたい、我関せずでいたい。

 

それはよく分かるのだけど。

大切なところってそこなのかな?

 

自分は無事でいたい、自分は狙われたくない。

そういう気持ちが、山辺さんの画策したいじめに利用されたんじゃないかな。

 

不興を買いたくない、後でなんて言われるか分からない。

そう考えて問題を避けて、逃げて、先延ばしにするよりも。

 

幼稚園に対する感謝や、クラスメイトに対する気持ちにスポットを当てて、晴れやかな気持ちで行動するほうが。

そのほうが人生が豊かになるんじゃないかな。

 

役員の仕事を放棄した

謝恩会の会場予約ができ、当日に向けて準備を進めているころ。

なんと驚きの事実を耳にした。

 

幼稚園はお遊戯会にむけて準備の真っ最中だった。

そんな中、山辺さんと坂東さんは。

 

「あなた達が信用できないので役員の仕事はやりません。」と言ってきたそうだ。

 

要は。

みんな自分の味方だったはずなのに、手のひらを返すように態度を変えた。

そんな人達のために役員として働く筋合いはない。

そういう事らしい。

 

それで、役員会議にも、お遊戯会の手伝いにも一切来なくなったそうだ。

 

自分が立候補して役員になったのにも関わらず。

そんな身勝手で無責任な行動をとれるなんて信じられない。

 

完全なるボイコット。

山辺さんと坂東さんは自分の責任を放棄してしまった。

自分の打算を正当化する人

結局のところ。

幼稚園の行事は人手が必要なのだ。

 

私達は謝恩会のために集まった有志だけど、お遊戯会のお手伝いもやることにした。

 

みんなで手分けすれば負担は少なくなる。

 

それにね。

今度のお遊戯会は、幼稚園で最後のお遊戯会。

 

年長さんで最後なんだもん。

子ども達には思いっきり楽しんでもらいたい。

思い出に残るお遊戯会にしてあげたいよ。

 

そんななか。

表立ってではないけど、陰でコソコソと山辺さんを慰める輩があらわれた。

 

さすがに山辺んがかわいそうだよーとか、山辺さんあんまり気にしないほうがいいよーとか。

 

私は愛情あふれる人間です。

どんな人でも、心が傷ついているなら包み込むように接したいです。

そんな雰囲気で。

 

だけどさ。

私と斎藤さんが孤立してたときは、あなたたちシラーっとしてたじゃない?

自業自得よね、ってやってたじゃない?

 

本当に誰にでも愛を向けられるなら、私と斎藤さんにも向けられたんじゃないの?

あなたは愛情深いのではなく、ただ相手を選んでるだけじゃない?

 

私には透けて見えた。

そのカオスな心の内が。

 

山辺さんが弱ってる今が取り入るチャンス。

こうしておけば、小学校に行ってからも安心できる。

しかも周囲には優しい人アピールができる。

 

本当に優しいっていうなら、謝恩会の手伝いもすればいいのに。

それはやらないし。

本当に優しいっていうなら、お遊戯会の手伝いもすればいいのに。

それだってやらない。

 

責任を放棄したボスママも、ボスママにコソコソ取り入る人も。

自分の身を案じて、自分の損得を考えて、打算で行動していることを。

ただただ正当化しているだけの人にみえた。