ママ友いじめから知った人生で大切なこと
私の体験が少しの希望になることを願って
小学4年生

83.学校を休んだらすっかり回復。自由で楽な不登校生活始まる

 

学校をお休みする、当分行かないと決まったら。

ひらりの心が軽くなったのか、食欲が戻ってきたし表情も明るくなった。

 

先生から届けられた、クラスメイトのメッセージを読んで。

自分が教室にいる間。

何を感じていたのか、改めて自分の心を見つめられたのも良かったんだと思う。

 

体重を戻さないと。

体重が減ったら入院だよって、病院で言われちゃってるし。

 

ひらりの食欲が戻ってきて。

吐かずに食べられるようにもなってきて。

ちゃんと、食べた物もお腹を通ってそれなりに出てくるようになって。

 

病院から処方された漢方の胃薬を飲みながら、ひらりは頑張った。

 

毎日記録するように言われた、食べ物の記録も。

だんだんと書く食材・メニューが増えていった。

 

食後のお腹の痛みも軽微なものになり、ひらりはめきめきと体力を取り戻していった。

体重もじわじわではあるけど増えてきて、素人的に判断しても入院はないだろうって、そう思えるほど回復していった。

 

ランチ巡りで食べたいものを

初めての診察から1週間ほどして、また大病院へ診察に行った。

今日は体重を計って、ちゃんと増えてるかどうか確認することになっている。

あとは、食べたものの記録やお腹の様子を報告する。

 

まずは体重を計る。

前回より1キロ増えていて、入院話は無しになった。

 

食事の記録を担当医に提出したところ、初めて診察した日の夜にハンバーガーを食べたあたりで、すでににこにこで。

「ハンバーガーが食べられたなら、もう大丈夫そうですね。」と明るく言われた。

 

そう、やっぱり。

なかなか回復しない腹痛の原因は、やっぱり学校で。

やっぱりストレスだったのだ。

 

次回の診察はお正月明けで良いと言われ、それまでしっかりご飯を食べるように指導を受けた。

とにかく、食べたいものを食べてと何度も言われたので。

その日の帰り道もひらりの食べたいものを聞き、ひらりの喜ぶメニューを食卓に並べた。

お肉も食べられた

学校をお休みして昼間家にいるので。

せっかくだから、美味しいお店で「ランチ」しようという話になった。

 

学校に行ってたら。

娘と美味しくてお得でお洒落なランチなんて、なかなか行く機会がない。

この不登校中に、今まで行ってみたかったお店やなかなか行けなかったお店で「ランチ」をしよう!

 

初めはそれでも、消化や胃の負担を考えて軽めのランチにしていたけど。

そんな気遣いよりは。

「食べたいものを食べる」という言葉に、どんどん忠実になって・・・(笑)

 

焼肉ランチとか、ステーキランチとか、がっつり肉系に突進しはじめた。

 

そう、ひらりはお肉も食べられるようになった。

一時期は煮込んで煮込んでやわらかーくしておかないと消化できなかったのに。

今ではこうしてためらわず食べられるようになった。

 

確かに。

食費というか、お財布は気になる。

だけど。

今はそこを気にする場合じゃないのだ、と思っていた。

 

今、ひらりと一緒にいるこの今。

共に過ごし、共に楽しめる時間こそ大切。

そうすることが一番の薬になるって、そう感じていたから。

 

習い事だけ行く暮らし

学校の勉強に関しては自宅学習で進める許可をもらっていた。

もともと通信教材をやっていたので、ちゃんと進めておけば後で困ることはない。

 

学校をお休みしてるけど、お腹の調子が戻ったひらりは気力も充実していて。

ちゃんと勉強の時間をつくって進めていた。

 

学校のように、周りのペースで学習を進めるわけじゃないから。

自分のペースでじゃんじゃん進めるから、毎日の自宅学習はそんなに時間がかからず終わらせることができていた。

どうしてもわからない部分があれば、私も多少は教えられるので心配はなかった。

 

自宅学習が終わった後は、大好きな手芸をしたり手作りおやつをつくったりして有意義な時間を過ごした。

ひらりは学校に通っていた頃よりも、はつらつとして生き生きしていた。

 

学校に行って、友達を作らなきゃ。

友達がいないと寂しいんじゃないか。

ずっとそこを気にかけてきたけど。

 

一番大切なのは、ひらりの心だった。

 

友達がいるかどうかなんて、きっとどうでもよかったんだ。

友達がいなくたって、こうやって楽しい時間をすごせるなら。

きっとそれだけで良かったんだと思う。

好きなことに集中する意味

夕方になるとひらりは習い事に行く。

学校へは行かないけど、習い事に行く。

 

この生活がなかなか良い。

 

家ではちゃんと自分のペースで勉強できていて、そのことが自信になっていったし。

趣味に没頭できる時間もあって。

食べたいもの、美味しいものをお腹いっぱい食べて。

 

そうして夕方になったら、いつも通りにつきあってくれる習い事の仲間に会える。

 

やらなきゃいけない事はちゃんとやって、それでいて朝から晩まで自分の好きなことに触れていられる生活。

自分の心を生き生きさせることがどんなに大事かって、それを目の当たりにしていた。

 

不登校になってしまうと。

まるで学校や友達や嫌な事から逃げたように感じるかもしれないけど。

 

だけど実際は、自分をよりよくする時間なんじゃないかなって思う。

 

自分に向き合って。

何が心地良いかを知って。

好きな事をやる大切さを知って。

 

自分を大切にする。

自分で自分を助ける。

 

そうやって、このピンチを乗り越えられれば。

この先もう怖くないし、自分なら大丈夫だって思える。

 

本当に大切なことは。

世の中の「普通」に応えることじゃなくて。

自分の「心」に応えることだったんじゃないかって、気がつくことができたんだと思う。

 

学校に行かない選択

学校にいかないという選択は、なかなか勇気がいることかもしれない。

一日中、子どもが家にいる。

勉強が遅れてしまうかもしれない。

友達に変に思われる。

 

少し考えただけでも、たくさんのリスクがある。

 

だけど。

今回のひらりの長期にわたる体調不良で学んだのは。

健康がどれほど大事かということ。

そしてその「健康」を支えるのは、「心」だったということ。

 

伸び伸びと生き生きとしていられない事が、どれほど人として辛いのか。

学校に行くかどうかより。

この世でどうやって生きるかの方が遥かに大事だ。

 

ひらりは今回、とても大変な思いをしたけど。

そのぶん何を大事にして生きてゆくべきかを、知ったと思う。

 

回復して体調と体力が戻るなか、心にも幸せと自信が戻っていた。

 

不登校になる子は少ないし、周りと違って不安かもしれない。

でもだからこそ、学べることがあったのだ。

無意識とストレス

小学生の頃。

私はストレスで吐きながら学校に通っていた。

 

だから。

いじめを気にしてないって言う、ひらりの言葉を私は鵜呑みにしたし。

吐いてから学校にいくような事もないから大丈夫だろうって、そう思ってる部分もあった。

 

だけどひらりは、私とは別の人間だ。

私と同じ受け止め方をすると思っていたのが、そもそもの間違いだった。

 

ストレスは人間の無意識にまで働きかけるんだなんて、今まで考えもしなかった。

 

もし同じように原因不明の体調不良に悩まされるようなことがあったら。

どうぞ無意識の部分でストレスを感じているのかもと、自分の心を見直してみてくださいね。

自分が心地よいと思う生活、心地よいと思う生き方を検討してもらえればと思っています。

 

私達親子は、不登校でも幸せな日々を送っていた。

学校に通っていた頃よりずっと幸せだった。

 

クリスマスもお正月も親子で楽しんだ。

好きな時間を過ごすこと、心地よい時間、心温まる人との交流。

それが人として生きていくために本当に必要な事だったんだなって。

それを噛みしめて過ごした冬だった。