ママ友いじめから知った人生で大切なこと
私の体験が少しの希望になることを願って
幸せになる

88.転校から2か月で気付いた。円満な学校生活とご近所の異変

 

転校先の新しい小学校に、ひらりはすぐに慣れた。

担任の先生ともクラスメイトとも打ち解けて。

 

毎日車で送迎している私も。

ひらりが明るい顔をしているので、とても心が軽かった。

 

5年生だけど。

ひらりのクラスは男女の仲が良い。

 

一緒に遊ぶのはもちろん、教室でも普通に会話しているようだ。

 

ひらりは、一足早い冬休みと春休みのおかげで。

アニメの一気観をたくさんした。

 

なので、ひらりは今。

アニメに精通しているっ・・・!

 

そんな流れで、クラスのアニメ好き男子と盛り上がるらしい。

どんなアニメが良かったか、お互いにお勧めしあったり。

今シーズンやっているアニメのなかで、観るべきものはどれかとか。

 

お互いに同じアニメを観ていて、気に入っている場合。

そのストーリーやキャラについて話し合ったり。

声優さんについての情報だったり。

 

送迎の車の中で。

今日どんなことがあったかって、少しひらりが教えてくれるんだけど。

 

あまりに平和な。

アニメで語り合ったっていう内容で。

思わず「ぶぶーっ(笑)」って吹いちゃう程だった。

 

今までが嘘のよう

新しい学校で一番最初にあった行事は「運動会」だった。

ひらりはためらうことなく応援団になっていて。

私はひらりの屈託のなさに度肝を抜かれた。

 

だけど、そうだよね。

それくらいでいいよね。

この人生を楽しまなきゃ。

この瞬間を味わいつくさなきゃ。

 

良いのか悪いのか、運動会当日は晴天で。

厳しい日差しのなか、ひらりはしっかりと応援団をやっていた。

 

みんなの前で旗を持ったり。

大きな声を出したり。

この学校ではじめて経験する運動会だけど、立派に活躍していた。

 

そんな娘の姿をみて。

もう心配することはないな、この子はちゃんと自分の力で進める子なんだな、ってそう思った。

 

これまで本当に。

心配と心労が絶えなかった。

 

どうしたらいいんだろう、守ってあげたいのに、私のせいかもしれない。

そんな思いと向き合う毎日だった。

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ひらりはもう大丈夫。

私ももう大丈夫。

 

自分の望む人生を、自分の足で歩ける。

私達はそういう扉を開けて、進んだのだから。

クラスに馴染む

ある時。

ひらりが送迎の車の中でしてくれる話のなかに、ちょっと心配になる内容があった。

 

クラスのなかに、はっきりした性格でお喋りが得意な女子がいて。

クラスにボスがいるわけではないけど、よくしゃべる子だから影響力がそれなりにある子らしくて。

 

その子が。

同じクラスで性格の大人しいほとんど喋らない子をウザがって。

仲の良い女子に色々と気に入らないところがあるとか、好きじゃないとかっていう話をしていたそうだ。

 

ひらりはそれを聞いて。

 

思わず言ったそうだ。

「人を悪く言うのは良くないよ。みんな良い所も悪い所もあるんだからお互い様だと思う。」

 

おおう。

 

ひらりは自分が言ったことは間違ってないし、もういじめみたいなことはイヤだから。

だからそう言ったらしいけど。

 

私は内心。

え、それ。

そんなこと言っちゃって大丈夫?って思った。

 

だって、また。

そういう女子の気分を害して、標的にされやしないかい??

 

確かにひらりが言ってるのは正しい事だけど。

言われた子の気持ちは考えたかな?

それに。

まだ転校して間もないのに、相手の子のことよく知らないんじゃないの?

 

このへんの線引きって本当に難しい。

相手のことを考えても、正しい事を言ってても。

受け取る側次第でいくらでも状況が変わってくる。

 

ひらりは。

よく考えずに言ってしまった部分については反省していたけど、でもやっぱりこれで良いと言った。

 

その後。

どうなったかなと思っていたら。

 

ひらりは。

「悪口は良くない」と注意した相手と、すっかり仲良くなっていた。

その子は悪口を言うのもやめたらしい。

 

相手の子が素直で純真な子で良かったなと思う。

実際にクラスメイトに接しているのはひらりだもんね。

私が心配することなかったね。

 

そして、こうやって。

ひらりは自分の考えで行動し、クラスに馴染み、自分の居場所を作っていった。

 

本当に、立派に育ったよね。

私はもう静かに見守るだけにしようって、本当にそれだけで良かった。

 

思い起こせばあの日から

転校してから2か月たった頃。

そういえば・・・。

最近変だなって気がついた。

 

いつもは。

週末になると子ども達の声が聞こえて騒がしかったり、パーティなのかイベントなのかをよくやっていた三津屋家。

放課後もご近所仲間が出入りしている日が多くて、色々な人と仲睦まじそうにしていた三津屋家。

 

なのに。

なのに最近その声が聞こえないし、人の出入りがない。

 

思い返してみると、あの日から。

 

私達親子は早めに春休みに入ったあと。

終業式でクラス替え発表があった、あの日あたりから。

 

なんと三津屋家に。

人が来なくなっていた。

火が消えたような静けさ

お隣の三津屋家は。

まるで火が消えたかのように静まり返っている。

 

家に住んでいないわけではない。

夜には明かりがつくし車もあるから、ちゃんと住んでいる。

 

なのに。

これまであったような、あの子供たちの声と母達の声が全く聞こえない。

 

2か月目でそのことに気がついたので。

私の気のせいではないかと思い、少し意識してみることにした。

 

すると。

3ヶ月目も4カ月目も。

三津屋家にはご近所メンバーすら来なかった。

 

今まであれほどやっていたイベントも。

全く行われていなかった。

 

井戸端会議が大好きな三津屋さんが。

車で帰宅してそのままスッと家に入ってゆく。

 

転校前とは180度違う、三津屋家の様子。

 

私達が転校して。

してやったりって、思ったんじゃないの?

三津屋さんの思い通りになって、大喜びなんじゃないの?

 

一体何があったのやら。

ご近所の人間関係は。

もしかしたら学校の人間関係も。

 

学校はちがうし、隣に住んでいるだけの私でさえ感じられるほどの明らかな異変が。

三津屋家に起こっていた。

 

誰も寄ってこない隣家

静まり返っているなかで、下の子である「斗輝くん」がらみの子どもやママさんはたまーに見かけた。

だけどそれも一時だけ。

 

桃亜ちゃん絡みの子どもやママさんは。

驚くほど誰も来なかった。

 

4ヶ月経った頃には。

桃亜ちゃん関係も斗輝くん関係も合わせて。

だれも三津屋家に訪れなくなっていた。

 

たまに子どもの声が聞こえる時は、桃亜ちゃんと斗輝くんの2人だけだったりして。

 

そうなんですよね。

何があったか詳しくは知らない。

だけどこの状況って。

 

三津屋さんが。

あの三津屋さんが。

地域からも学校からも「孤立」してるって、ことだよね?

学校中に周知される

これまで避けられてきた私には、ほとんど情報網がない。

だけど全くないわけでもない。

 

何があったのかしらと思っていたら、ばったりスーパーで情報を持ってそうな人に出くわした。

私が質問する前にその人は教えてくれた。

 

三津屋さんは今。

ママ友いじめ&こどものいじめをやる人だと周知され、危険人物扱いをされているらしい。

 

そういえば一足早い春休みに入った頃・・・。

と、私も思い出す。

 

このスーパーの入り口付近ですれ違った五之治ママさんが。

もんのすごい形相で私を睨んできたっけ。

 

どうやら。

私がこれまでのことを先生に全部喋って。

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その話の裏をとる作業が、先生によって行われたようだ。

 

確かに、子どもが1人転校するような事態になって。

転校したから「はい解決」ってわけにはいかないものね。

 

それでご近所メンバーは揉めて割れて。

これまで三津屋さんが画策してきた色々なことが、表にでて。

 

三津屋さんがどういう人間なのか、皆の知る機会になったんだと思う。

 

もともとは空気を読んで合わせているだけの、烏合の衆。

自分に不利益が及ぶとわかれば、こうやって手のひらを返す。

三津屋さんも相当だけど、周りのママさんも同類だよね。

 

そして。

三津屋さんのしてきたことが、センセーショナルに駆け巡り。

 

隣の家の子どもを転校に追い込んだ人。

隣の家の住人を何年間もいじめ続けた人。

として有名になってしまったらしい。

 

私は。

ただ普通に、ああそうなんだって思った。

 

嬉しくもなかったし、悲しくもなかったし、ざまあみろとも思わなかった。

 

ただ。

そうなんだ。

やっぱり、こうなるんだねって。

それだけだった。